どうして結婚は1人しかできないの?

私には5歳になる息子がいます。
自分で言うのもなんですが、可愛らしく、性格も穏やかで、人懐っこく、とても良い子です。
現在幼稚園に通っているのですが、毎日楽しそうに登園して手を煩わせられることもありません。

しかし、息子には問題があります。

それは浮気性の気配があるところです。

可愛らしいビジュアルと優しい性格、そして運動も得意な息子を、他の女の子が放っておくはずもなく、幼稚園に行けば、たくさんの女の子から「一緒に遊ぼう」と誘われます。
息子にとって幼稚園はハーレムか大奥かといった感じです。
バレンタインデーにはたくさんのチョコレートを持って帰って来ますし、学年を越えて、誕生日会の招待状が届くなど、我が子ながら末恐ろしいモテっぷりです。
私自身がそれほど目立つことがなかったので、息子の状況が微笑ましくも、好ましく思っていました。

しかし、ある時、幼稚園の先生から連絡がありました。

息子はあまりのモテっぷりのため、みんなに結婚すると言っていたそうです。
「一人としか結婚できないよ」
と先生に窘められると、
「先生はいつもみんなと仲良くしなさいというのに、みんなと結婚したらダメだなんておかしい」
と先生を論破したそうです。
先生から「おうちでも話して欲しい」と言われましたが、私は悩みました。
息子は5歳ながら、結婚という制度と人間の本能との間の矛盾に気付いてしまったのです。
生物学的には息子の言うことは正しいし、日本で重婚が禁じられたのはここ100年のことです。
世界には未だに重婚という制度が残っている所もあります。

しかし、現実問題として私には息子を全うな人間に教育していく義務があります。
そのため反則スレスレの方法をとることにしました。

幼稚園でのことを聞き出すと、息子は先生に向けた質問を同じように私にぶつけてきました。
そこで私は言いました。
「もしママが他の人とも結婚して、時々しか帰ってこなかったら寂しいでしょ?
だから結婚は1人としかしない方が良いよね?」
我ながら卑怯な手でしたが、効果テキメンでした。
息子はアッサリ重婚反対派になり、問題は無事解決しました。

今回はどうにか納得させましたが、今後成長した時に、果たして息子がどういう行動を取るのか、恐怖はありますが、持って生まれた才能を活かしても否定はできないのかなとは思います。